「染、色」

舞台「染、色」

f:id:nakkyama:20210602160825j:image

 

1年越しに、やっと、観劇することができました。

一度きりの、「初主演舞台」。

上演が決まった時も、

 

2020.12.30

f:id:nakkyama:20210620222624j:image

正門良規「舞台「染、色」復活上演!!!!!!」 | ISLAND TV

2020年、年の瀬に嬉しいお知らせが飛び込んできて、2021年 間違いなくいい年になる…!って希望が見えて嬉しくなった日。

 

 

わたしが加藤シゲアキ大先生の世界を紐解くだなんて とても自信がない なさすぎるのですが…

 

舞台を見終わった私の第一声

f:id:nakkyama:20210620225758j:image

 

どんでん返しのどんでん返しすぎて、ひっくり返ってまた元の位置に戻って(?)、舞台を見終わった後の引きずりすぎない余韻がとても心地よくて 何度か観劇するうちに「ここは…こう?」と思ったことがいろいろあったので、感想も含めた自分による自分のための整理をしていきます 🎨

 

原作「染色」では真未役にあたる 実優 は存在していて、深馬に大きな影響を与え染めていくんだけども、舞台「染、色」では、真未は存在していない 深馬の“もう一人の自分”?なのかなぁと思いました。

■初めて真未と深馬が高架下で出会ってスプレーアートをするシーン

コンテンポラリーダンスの最後に深馬と真未が背中合わせになってお互いの肩に頭を預けてぐるぐる回る所

深馬は笑顔で、真未はボーッと遠くを見ていて なんか2人で1人のような、うまく言い表せないけど…一心同体、のようなものを感じました。

 

 

■真未の家で、深馬が真未を肩車してスプレーで壁の汚れを消すシーン

ずっと、描いた線が「mm」に見えて「深馬」のM、真未の「M」なのかなとか思ったり…

深馬と真未が出会ってお互いの名前を言った後の「ま行ばっかりだね」にも繋がってたりするのかな…と思ったりしました。

 

 

■深馬と真未が滝川先生の部屋にいるシーン

深馬が絵を描いていて、

真未「ここ!面白い!」

深馬『そう?ちょっとパース狂ってない?』

真未「空間が歪んでるみたい〜〜」

深馬『それを“パースが狂ってる”って言うんだよ』

真未「どうだっていいじゃん、面白ければさ」

のやり取りが、物語冒頭の 作品展の絵のモチーフになる詩を途中で変えた深馬が原田と北見に言うセリフ

『何だってありだよ、面白ければ!』(粘土バンッ!)

に繋がってる…?

とかいろいろ繋がってる点を見つける度に

言ってる事が同じな深馬と真未は同一人物なんだな…と感じて

(考察は合ってるのか自信ない とても自信ないです)

 

 

■深馬が作品展に出す絵を真未が壊したことを知り、「深馬が私に頼んだんだよ」のシーン(雑)

真未にぎゅうぎゅうに抱きしめられ「ずっとこうやっていられたらいいね」

深馬「君は一体誰なんだ」

→自分の中の自分(真未)と闘ってる?

もう一人の自分と葛藤していることを表しているのかなぁ、と…

 

あとパンフレットを見て、

(パンフレットから抜粋)

→街中にグラフィティががあふれるようになると、今度はライターの間でグラフィティを上書きしあうゴーイング・オーバーというバトルも発生。

→ストリートでグラフィティを描く際には、今もライターの間に暗黙のルールがあると言われております。その中で最も重要なのは、「自分よりうまいと思ったグラフィティには上書きをしない」ということのようです。

 

深馬と真未が街中の壁にスプレーアートをして、交互に描いたり上書き(描き足したり?)したりしているのは、バトル=自分の中の自分と闘ってる、ってことも表しているのかな?とも思いました。

 

 

■原作から「彼女の色が僕に付く度に、自分も彼女と同じだという気になれた。」

小説では真未(実優)は存在していて、舞台では存在していなくて…

壁にスプレーアートをしていくうちに、深馬の両腕にも常に塗料が付いていることにも、真未に影響されてなのか、真未は深馬だから付けているのか…

絵が壊れている事に気付いたシーンではいろんな色の塗料が両腕についていて、感情と重なってたりするのかなぁ…と。

 

 

何言ってるかわからんくなってきた…真未って存在してるけど存在してない?(ふりだしに戻る)

 

原作では実優が絵を描いている途中に匙を投げているけど、舞台では深馬が絵を描きあげられなくて葛藤していて。

原作ではタギングを知らない実優だけど、舞台では真未がタギングを知っていて。

 

原作と舞台での重なる部分、違う部分が織り混ざってて考えれば考えるほど深い…となって面白い…

 

 

作品展の絵を壊して、街中にスプレーアートしてたのも全部深馬ひとりで、

最後の 描いて、眠りに落ちて、目覚めて。のシーンでは、深馬が絵を完成させた後に薄く笑みを浮かべる表情や、絵を描いている時の 感情がどこかへいってしまったような強い目が狂気的で、ぞくっとした…

正門くんの叫びや、目や、表情で深馬の苦しさやもがいている心情が痛いほど伝わって本当に苦しかった………息が止まります。正門くんの「怒り」の演技がとても好きです。

 

 

正門くんが「座長」と呼ばれていて、真ん中に立つ姿を見れて本当に嬉しかった。

「初主演舞台」、東京・大阪共に1公演も欠けることなく上演できて、観劇することができて本当によかった… 1年越しな分、我慢してた分 いろんな思いが交差して より濃く深く染まりました。

 

 

うわーーー、千穐楽を無事迎えられたことが嬉しいけど…終わってしまうのが寂しい…

 

正門くんに会う為に、「染、色」の為に、お仕事頑張れたし どんなに嫌味言われようが機嫌悪くて当たられようが 明日は染色…!と思えば無敵モードになれたし、間違いなく5月 6月の心の支えだった。正門くんのおかげだった。ずっとこうやっていられたらいいね…

 

 

 

2021.6.30

正門良規 祝「染、色」大千秋楽&配信!!!!!! https://j-island.net/movie/play/id/10110 #ISLANDTV @j_islandtvより

f:id:nakkyama:20210630185945j:image

配信決定おめでとうございます 💐

これで終わりじゃなくて7月もまだ染まれることがとても嬉しいです。

 

 

ありがとう「染、色」、ありがとう正門くん!

正門くんの新たな顔が見れてとても幸せでした。

「染、色」をきっかけに、正門くんの大好きなお芝居のお仕事がたくさん舞い込んできますように。そしてその作品をこれからも観ていけますように。

 

全35公演、本当にお疲れ様でした!

 

f:id:nakkyama:20210630185809j:image

 

 

 

2020.6.30